2014年05月02日

Beatles gear

HPの“Works”に『Beatles gear[新装・改訂版]
写真でたどるビートルズと楽器・機材の物語 1956〜1970』

をアップしました。

アンディ・バビアック氏が2002年に刊行し、
日本語翻訳版がリットー・ミュージックから出版されると
すぐさま大きな話題となった名著『Beatles gear』。
今回DU BOOKSから発売された新装改訂版の
デザイン、レイアウトを手掛けさせて頂きました。
(先月の半ばには発売されていたんですが、
ちょっと紹介が遅くなってしまいました)

特典として…

Beatles Gear Postcard.jpg

↑こんなポストカードや

Beatles Gear Shiori.jpg

↑こんな栞なども制作したので、
気になる方はぜひお店でチェックしてみて下さい。


内容はサブタイトルにあるように、
ビートルズのメンバーが結成から解散までに手にした
楽器や機材を解説したヴィジュアル本。
ただマニアックに解説しているだけじゃなくて、
ちゃんとバンドの物語の流れの中でうまく楽器を紹介しているので、
ギター・マニアや演奏家以外の普通の音楽ファンにも
十分に楽しめるのがこの本の優れたところ。

リッケンバッカー、グレッチ、カジノなどの定番ギターや、
金メッキされたポールの曰く付きヴァイオリン・ベース、
サイケ調にペイントされたジョージのストラト
ロゴ・ヘッドの変遷が詳細に記されたリンゴのラディック、
ヴォックスのアンプからメロトロン、ムーグ・シンセまで、
彼等の楽曲をカラフルに彩った様々な楽器が
カラーで次から次へと登場する。

大学時代に一生懸命バイトして、
リッケンバッカー325(ジョンのショートスケール・モデル)を
中古で買った自分のような人間にとっては
ギターの大きな図版をひたすら眺めているだけでも幸せだが、
書かれている楽器に関する物語の中には知らないことも多く、
興味深い発見が多かった。

一番「へえ〜っ」って思ったのは、
ジョンがリッケンバッカーというギターを知ったきっかけが、
ジョージ・シアリング・クインテットの1955年頃のライヴで
トゥーツ・シールマンスが弾いていたのを見たからという話。
シールマンスはジョンのお気に入りのギタリストで、
たまたま彼が使っていたリッケンバッカーをカッコいいと思い、
ハンブルクで手に入れたらしい。
(これって有名な話?)

ジョンがジョージ・シアリングみたいな音楽を
聴いていたというのが面白い。
ちなみにジョージ・シアリング・クインテットの1959年のライヴ盤
『Shearing On Stage!』のジャケットを確認してみると…


George Shearing on Stage.jpg


確かに右上に写っているトゥーツ・シールマンス↑が
リッケンバッカーらしきギターを弾いている!

ここで想像するに、
ジョンは音色とか音楽性云々はあまり深く考えずに、
単に「格好がいいから」という理由だけで
リッケンバッカーを選んだんじゃないかと。

ポールがヘフナーのヴァイオリン・ベースを最初に選んだ理由も、
左利きの彼が逆さに持っても(左右対称で)見栄えが良かったから
と語っているが、ジョンにしてもポールにしても、
「見た目でピンと来た」みたいな視覚的感性のみで
楽器を選んでいるような気がする。

それは彼等がアート・スクール出身ということと無関係じゃなくて、
自分たちがステージ上で映える術みたいなことを、
かなり初期から意識していたように思う。

ビートルズがあれほどまでに成功したのは、
単に音楽的に優れていただけではなくて、
こういう鋭いヴィジュアル・センスも突出していたからだと、
楽器という側面から見ても改めて痛感した次第なのです。


今日のBGM:「Nowhere Man」by The Beatles

↑この曲のギター・ソロは、
1965年にジョンとジョージがお揃いで買った
ソニック・ブルーのフェンダー・ストラトキャスターを
2人がユニゾンで弾いている…
みたいな楽器トリヴィアが満載。

はぁ…それにしてもいい曲。


posted by Good Time Graphicker at 05:25| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月30日

Hits Around The Clock

以前このブログでレポートしていた
湘南ビーチFMのラジオ番組『Back To The 60's』が、
この4月から『SEIKO Hits Around The Clock』と
名を変えて復活した。

50年前のアメリカのヒット・チャートを流してくれる、
自分にとっては貴重な番組だ。

時間は日曜日21時〜22時半までの90分間と、
前の放送より30分短くなってしまったが、
パーソナリティの晋道はるみさん、
週替わりのパートナーお三方(折田育造氏、鈴木啓輔氏、宮治淳一氏)
という顔ぶれは以前のままだ。

『Back To The 60's』が終了してからの空白の1年間が、
皮肉にも1963年という自分が一番好きな時代と重なってしまい、
ロネッツの「Be My Baby」も
エンジェルスの「My Boyfriend's Back」も
レスリー・ゴアの「It's My Party」も
ロビン・ワードの「Wonderful Summer」も、
躍動するチャートからの紹介というかたちで
聴けなかったのが本当に残念でならないが、
まずは番組が復活したということを喜ばなければならない。

日曜日の夜というのは何かと用事があるもので、
以前よりはチェックするのが難しいかも知れないが、
せめて宮治さんの回だけでもこれからも聴き続けて
出来る限りここで紹介していければと思う。
(というかこれはもはや自分のためだけの記録かな…)

で、再開後初の宮治さんの回が先日の4月27日に放送された。
この日のチャートは1964年4月25日。
『Back To The 60's』最終回のこの日のチャート
(1963年3月23日)と比べると、
まるで世界が変わってしまったようだ。

10位 ジャン&ディーン「Dead Man's Curve」
9位 メリー・ウェルズ「My Guy」
8位 セレンディピティ・シンガーズ
「Don't Let The Rain Come Down(Crooked Little Rain)」
7位 デイヴ・クラーク・ファイヴ「Bits And Pieces」
6位 デイヴ・クラーク・ファイヴ「Glad All Over」
5位 テリー・スタッフォード「Suspicion」
4位 ルイ・アームストロング「Hello, Dolly」
3位 ビートルズ「Do You Want To Know A Secret」
2位 ビートルズ「Twist And Shout」
1位 ビートルズ「Can't Buy Me Love」

1964年2月、
ビートルズが『エド・サリヴァン・ショー』に出演した約1ヶ月後、
シングル・チャートの1位から5位までを独占するという
伝説の4月4日付チャートからまだ20日しか経ってないので
(その時の1位と2位がまだ居座ってる)
このB4旋風は分かるとして、
特筆すべきは7位と6位に2曲も食い込んだデイヴ・クラーク・ファイヴ。

彼等がこんなにも早くアメリカのチャートに登場していたとは!
トップ10以下を見てもブリティッシュ・ビート勢は
サーチャーズの「Needles And Pins」がかろうじて13位。
DC5はビートルズと同じような勢いでインヴェイジョンの
先陣を切ったんだなぁと改めて感動してしまった。

それにしても(4位のサッチモみたいな例外があるとして)
フォークとサーフィンはそろそろ息が切れ始め、
モータウン&ブリティッシュ・ビートという2大勢力の時代に突入…
って感じの実に分かりやすいチャートでした。


今日のBGM:「In My Lonely Room」by Martha & The Vandellas

↑そのモータウンの勢いを象徴するような、
今回52位にランクインしてたカッコいい曲。
(スペクター・サウンド研究発表みたいなノーザン・ソウル!?)


Martha & The Vandellas.jpg


posted by Good Time Graphicker at 04:06| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月28日

Beautiful Covers[Remaster]

紹介するのが遅くなってしまいましたが、
この度『ジャケガイノススメ』がリニューアルして再版されました。


Beautiful Covers Re.jpg


前にいた事務所で自分が制作に関わった、
美しいレコード・ジャケットをたくさん載せたヴィジュアル・ブックで、
もうかれこれ8年も前にもなります。

その間に、この本を巡って様々な物語や出会いがありましたが、
(このブログでもこことかこことかここに色々と書きました)
再び多くの人に見て頂けるのは本当に嬉しいです。

ジャケットのセレクトは
ちょっとイージーリスニング系が多かったかなとか、
色々と思うところありますが、
それもあの本の個性となって
今でも不思議な魅力を発しているようにも思えます。

制作に関しては
ひたすらフォトショップでジャケを修正した記憶しかなく、
2、3ヶ月間、休日が全く無かったことなどが甦ってきて
ちょっとぞっとしますが、
今となっては懐かしい想い出です。

今回の再版は[リマスター]と銘打って、
24ページを新たにプラスし、
山田稔明さんなどの書き下ろしコラムを追加編集した
増補改訂版になっています。

僕は今回、編集・デザインには全く関わっていませんが、
改訂作業を全て担当された土橋さん、
そして再びこの本を世に出すきっかけを作ってくれた吉田さんに
心からお礼を言いたいと思います。
有難うございました。


今日のBGM:「Viens」by Migiani Grand Orchestre

8年前にこの本を作った時に、
載せることができて個人的に一番嬉しかった
ミジアーニ・グランド・オーケストラの飛行機ジャケ↓。
↑曲はそのアルバムの中で一番好きなナンバー。


Migiani Grand Orchestra.jpg


そして今回の[リマスター版]には
新たなミジアーニ・グランド・オーケストラの
猫ジャケが追加されています。
(気になる方はぜひ店頭でチェックを!)


posted by Good Time Graphicker at 04:16| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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