2012年09月17日

The Wonderful World Of Record Jackets

静岡でのイベント「Look! Before Listen」に
来て下さった皆さん、有難うございました。

中身の音楽ではなく、
外側のレコード・ジャケットについて語るマニアックな催しに、
果たしてお客さんが来てくれるのかと心配していましたが、
三連休の初日にも拘らず、多くの人が来てくれて嬉しかったです。

内容については、
僕がジョン・コッシュ、ヒプノシス、リチャード・アヴェドン、
Brian. Wさんがトム・ウィルクス、ディーン・トーレンス等の
デザイナー&フォトグラファーが手掛けたジャケットを交互に紹介しながら、
立体的な音楽の聴き方みたいなものを提案していった。

他にも以前このブログで紹介した“使い回しジャケ”や、
邦楽ジャケのネタになったものを紹介するコーナーもあったりと
ヴァラエティに富んだ内容にしたつもりだったけど、
なにせ1時間半という短い枠だったので
全体的に駆け足になってしまった感も多少はあったかなと。

しかしジョン・コッシュやヒプノシスはともかく、
トム・ウィルクスのカムフラージュ・プロダクションや
ディーン・トーレンスのキティホーク・グラフィックスについて
語るイベントなんて、今までの日本で誰かやったことがあるのだろうか…。

それらをしっかりと紹介したWさんは
さすがにただの音楽好きではなくて、
アートワークを含む音楽文化全般に細かく興味を行き届かせている
粋な趣味人であることを改めて認識させられました。
(それでも最後にはやっぱり中身の音楽の話になるのには
横で聞いてて面白かったな)

ところで今回のイベントは、
静岡の呉服町名店街の催し「お街ゼミナール」の一環として行なわれた。
「お街ゼミナール」とは
“各店が専門店としての知識や技術を生かし、お客様に暮らしを楽しむための
アイデアを提案する講座イベント”とのことで、
名店街に加盟する中古レコ屋「サウンド・キッチン」も
それに参加したかたちで本イベントが実現したのだった。

自分が参加することになって最初はちょっと戸惑ったが、
実際に経験してみると、
こういう試みってすごくいいなと思った。

僕の実家がある千葉の郊外では
シャッター商店街が年々増えてきている。
高齢化や少子化、巨大ショッピングセンターの増設などで
地方都市の商店街は放っておくと衰退化がどんどん進んでいくのが実情だ。

三連休中の呉服町商店街は
老若男女、大勢の人で賑わっていてとても活き活きしていた。
今回のような「お街ゼミナール」みたいな企画を実行することが、
恐らく商店街全体の活性化に一役買っているのだろう。

自分の故郷と比べて、少し羨ましく思ってしまった。

イベント終了後は、お客さんとして参加してくれた
Wさんの地元仲間の方々と一緒に打ち上げに参加。
なんと6時間も延々呑み続け(名物“静岡おでん”、めちゃめちゃ旨かった!)
心地良い疲れの中、新幹線で帰路についた。

B&Wのボス(再会できて嬉しかったです)、
何度か散策にご一緒させて頂いてるMさん、
「Groovin'」でお世話になった元すみやのFさん、Sさん、Aさん、
わざわざ横浜から駆け付けてくれたThe Front RowのKさん、
サウンド・キッチンのIさん&Yさん、そしてBrian. Wさん、
楽しかったです。有難うございました!


今日のBGM:「Hands Off The Man(Film Flam Man)」by Barbra Streisand

↑トム・ウィルクス&バリー・ファインスタインの
カムフラージュ・プロダクションが手掛けた“椅子ジャケ”の1枚として、
Wさんが紹介したバーブラ・ストライサンドのアルバム『Stoney End』から。
ローラ・ニーロが作曲したナンバーで、
「Wedding Bell Blues」タイプのすごくいい曲!

このアルバム、他にもジョニ・ミッチェル、ランディ・ニューマン、
ニルソン、キング&ゴフィン、マン&ワイルの曲もやってる。
更にプロデューサーがリチャード・ペリーで、
アレンジャーがクラウス・オガーマンとペリー・ボトキンJr.
ランディ・ニューマンがピアノで、ラリー・カールトンがギター、
ハル・ブレインとアール・パーマーとロン・タットがドラムス、
ジョー・オズボーンとラリー・ネクテルがベース、
コーラスがジャッキー(ロビン)ワードとトニ・ワインって
どんだけ贅沢なメンツなんだ!


Barbra Streisand.jpg


posted by Good Time Graphicker at 04:55| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月08日

Look! Before Listen

今日は告知を2つほど。

来たる9月15日(土)に
静岡の中古レコード屋「サウンドキッチン」が主催する
トーク・イベントにゲスト出演します。

現在「サウンドキッチン」のフリーペーパー『ROCK54』に、
レコード・ジャケットについてデザイナーの視点でコラムを
書かせて頂いていますが、そこから発展したイベントです。

コラムのタイトル「Look! Before Listen」(聴く前に見ろ!)を
そのまま掲げた内容で、様々なレコード・ジャケットを紹介しつつ、
このデジタル時代にあえてアナログなポップ音楽の楽しみ方について
Brian. Wさんとウダウダ語ろうと思っています。
静岡周辺の人はぜひいらして下さい。

-----------------------------------------------------------------------------
音楽トーク・イベント「Look! Before Listen」〜ジャケ買いのすすめ〜
出演:Brian. W ゲスト:高瀬康一(Good Time Graphics)
日時:2012年9月15日(土)14:00 〜 15:30
入場料:無料
場所:TSUTAYAすみや3F おれんじホール
静岡県静岡市葵区呉服町1-6-9
(イベントに関するお問い合わせは054-274-2686まで)
-----------------------------------------------------------------------------


それともうひとつ、
水上徹さんとやっている恒例の「Good Old Boys」が
9月27日(木)にやって来ます。

今回は1周年記念として、
初回ゲストだった高橋千賀さんを再びお迎えして、
イベント開始からの1年間を振り返りつつ
三人三様の音楽を気ままにかけていきます。
こちらもぜひ遊びに来て下さい。

-----------------------------------------------------------------------------
音楽&トーク・イベント「Good Old Boys」
出演:水上徹/高瀬康一、ゲスト:高橋千賀
日時:2012年9月27日(木)Open:19:00 / Start:19:30
入場料:1,000円
場所:Live Cafe Again
東京都品川区小山3-27-3 ペットサウンズ・ビル 地下1F
-----------------------------------------------------------------------------


今日のBGM:「Do You Want To Know A Secret?」by The Hollyridge Strings

いきなりクイズです。
↓このホリーリッジ・ストリングスのジャケットそっくりの
アルバムを出した日本のアイドル・バンドは?

“秘密が知りたかったら”…
トーク・イベント「Look! Before Listen」にぜひ!


The Hollyridge Strings.jpg


posted by Good Time Graphicker at 03:47| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月01日

Goodbye Summer Days

このブログを始めて丸3年が経った。
今日から4年目に入る。

始めた頃、3年は続けなきゃと思っていた。
物事の本質を見極めるのに、最低限かかる時間だと思ったから。
そういう意味では、
最初の目標に到達できた達成感の中にいるが、
じゃあブログを書き続ける意味みたいなものを見つけたか
と問われると自信がない。

「自分は何でこんなことを赤裸々に日々書いているんだろう」と
今でもよく思う。

でも今後もこのブログを続けていきたいとは思っている。
その気持ちはFacebookやTwitterの勢力が増せば増すほど強くなっている。
(B型人間の“へそ曲がり体質”の表れかもしれないが)
今後も自分の情報や感情を発信する第1プラットフォームは
このブログにしていきたい。

実は、8月前半に尿管結石という病気になった。
毎日、痛さとの戦いでやけにしんどかった。
幸いにも8月後半には痛みも無くなって、
先日の診察で結石は体外に出て完治したとの診断を受けたが、
突然襲われた病魔にかなりうろたえた。

その反動で最近は
やれライヴだ映画だカラオケだ飲みだと遊び回っていたが、
(そのせいで8月のブログ更新はたったの6回だった)
今日からもう9月、心機一転してまた仕事に打ち込まなければ。

病気と、遊びと、極端な触れ幅を体験した今年の夏。
ただ仕事ばかりしていた例年の夏と比べて、
ある意味、“生きている”と実感した夏だった。
先週には10年振りに海パンを買って海にも入ったし、
毎日天気も良かったし、めちゃめちゃ暑かったし、
個人的には素晴らしい季節だったように思う。

そんな生々しいフィジカルな体験をしていると、
あまりパソコンやネット世界へと気持ちがいかなくなった。
ブログの更新が徐々に減っていったのもそんな気持ちと関係がある。
オンからオフへ。ネットからリアルヘ。アウトプットからインプットへ。
そういった気持ちの変化はここ数ヶ月、特に著しい。

なので今後はこのブログの更新ペースも更に鈍るかも知れない。
「書かなければ」じゃなくて「書きたくなった時に」という感じで、
ゆっくりと続けていきたい。

それでも付き合ってくれるのであれば、
今後もよろしくお願いします。


今日のBGM:「さよなら夏の日」by 山下達郎

↑昨日観に行ったシアター・ライヴの最後に流れた曲。
実はそんなに思い入れの深い曲ではなかったけど、
なぜか涙が出そうになった。
最高の音楽と映像で、充実した今年の夏を締めくくらせて頂きました。


山下達郎シアターライヴ.jpg


posted by Good Time Graphicker at 23:59| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。