2013年12月19日

Someday At Christmas〈Part 2〉

昨日の続き》

Facebookにメッセージをくれた女性はKさんといった。
Kさんからの返信を待つ間、
僕は『ドレミファブック』のことを色々と調べてみた。

『ドレミファブック』は1969年から70代初頭にかけて
世界文化社から発刊されていた児童向けレコード絵本シリーズ。
井上ひさし、谷川俊太郎、熊倉一雄など、
超一級のクリエイターたちによって創作された
童謡や童話が絵本とレコードに収められている。
全20巻で、クリスマスの別冊が2冊ある。

7インチより少し大きいサイズのレコード(33回転)には
A面に童謡、B面に物語を収録。
絵本では前半が童謡、後半が物語部分に対応し、
安野光雅やいわさきちひろなどの著名な画家による
オール・カラーの挿絵が満載。
後半の白黒ページには童謡の楽譜が付いている。

ネットのオークションでは探している人も多く、
絶版商品なので驚くほどの高値が付いていた。
(全22巻セットを12万で出している人も!)
復刊ドットコムではリクエスト投票が規定数に到達し、
2004年にCDブックで4巻に再編集されて復刻されたらしいが、
残念ながら自分の目当てのクリスマス別冊はそこには含まれていない。

ちなみに僕もすぐにヤフオクに
「ドレミファブック クリスマス別冊」とアラートをかけたが、
今まで全く出品されていない。
別に全22巻セット全てを欲しいわけじゃなく、
2冊あるクリスマス別冊のうちのたった1冊だけでいいのだが、
逆にその方がレアなのかも知れない。

「これはちょっと入手するには難しそうだぞ…」
と思い始めたちょうどその頃、Kさんから返信が来た。

そのメッセージによると、
レコードは実家から取り寄せることができたが、
結局、絵本は見つからなかったという。
去年のクリスマスにレコードだけ何度か聴きましたと。
そしてそのメッセージの最後に嬉しい言葉があった。

「もし良かったら我が家にレコード聴きに来られませんか?」

僕はそのお誘いに応じることにした。
もちろん、たまたま同じレコードを探していたという
ひとつの偶然だけでは辞退していたかもしれない。
でもメッセージのやりとりをするにあたって別の偶然が次々と重なり、
徐々にKさんの家族とは不思議な繋がりを感じるようになったのだ。

その別の偶然とは、
Kさんのご主人が熱烈な音楽ファンであり、
僕が7年前に出版したレコードガイド本『ジャケガイノススメ』を
たまたま愛読していて、ぜひ会いたいと言ってくれていること。
Kさんご自身も自分と同じ美術学校の出身であること。
招待して頂いたご自宅が、自分の生誕地と隣駅の
千葉の海岸方面であること…等々。

これだけの偶然が重なれば
もはや会いに行くしかないだろうと、
クリスマスも近い先週の日曜日、
鎌倉から千葉行きの総武線快速に乗り込んだのだった。

遂にあのクリスマスのレコードが聴けると
ワクワクした気持ちを抑えながら。

《明日に続く》


今日のBGM:「We Need A Little Christmas」by The Golddiggers

↓ドレミファブックと同じ頃、
アメリカではこんなクリスマス・アルバムが出ていた。
ディーン・マーティンのテレビ番組にレギュラー出演していた
ゴールドディガーズが1969年にリリースしたデビュー作。
(美女集合ジャケとして『ジャケガイノススメ』にも掲載)


The Golddigers.jpg




posted by Good Time Graphicker at 05:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月18日

Someday At Christmas〈Part 1〉

長くブログを続けていると、
自分が発信した情報をきっかけにして
たまに奇跡のような出会いが生まれることがある。

2ヶ月ほど前、
めったにチェックしないFacebookの受信箱に
知らない女性からメッセージが2通届いていることに気付いた。

最初のメッセージには
「貴殿の過去のブログを読んで
大事な探し物を見つけることができました」と
お礼の文章が綴られていた。
更に1週間ほど経って届いたメッセージには
「2011年05月19日に書かれた貴方のブログで、
私も『そう、これが子どもの頃好きだった探してた物だ!』と気付いた」と。

最初は何のことか分からなかったが、
自分が2年半も前に書いたその日のブログを読み返してみて、
事態をようやく把握した。

「Memories Of A Christmas Record」と題したその日のブログで、
僕は1枚のクリスマス・レコードのことを追憶している。
絵本とセットになった子供の情操教育用のもので、
小さい頃クリスマスには必ず聴いていたそのレコードのことを。
しかし探索のきっかけとなる詳細はほとんど覚えていないことも。

女性からの1通目のメッセージには、
彼女も長年同じ物を探していて、
僕のブログをきっかけにしてその絵本のタイトルを思い出し、
実家で探してもらっている最中だと書いてあった。
そして1週間後の2通目のメッセージには、
レコードだけは実家で見つかり取り寄せることができたとあり、
その絵本とレコードは
『世界文化社のドレミファブック別冊』だと記されていた。

『世界文化社のドレミファブック別冊』!

このタイトルを見た瞬間、
自分の記憶の底から様々なことが一気に甦ってきた。
絵本の図柄やレコード・ジャケットの印象までが
ぼやーっと浮かび上がってくるようだった。

僕は嬉しくなって、
すぐその女性に返信しようとして日付を確認したら、
なんとそのメッセージは2012年のクリスマス・イヴに
届いていたものだった。
つまり約1年間、僕はそのメッセージに全く気付かないまま、
無視し続けていたのだ。
「うわっ、やってしまった!」

恐る恐る、返信が遅れた(言い訳がましい)理由と、
『ドレミファブック』を思い出させてくれたお礼を書いた
メッセージを送ってみたが…。
4日経っても返信が来ない。
そりゃ当然だよな、1年間も放置してたんだから…と
ダメもとで同じメールを再度送ってみたら、
その日の夜、遂に返信が来たのだった。

《明日に続く》


今日のBGM:「Someday At Christmas」by Stevie Wonder

↑内容とは関係ないけど、クリスマスの曲を。
今、auのCMで流れているスティーヴィー・ワンダーのナンバー(1967年)。
昔から大好きな曲で、先日TVから聴こえてきて感動してしまった。


Someday At Christmas.jpg


posted by Good Time Graphicker at 04:37| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年04月18日

Desafinado

ちょっと間が空いてしまいましたが、
先週末に行われたDJイベントのことを少しだけ。

第1回目だったので集客が心配されたけど、
主催・池谷さんの知り合いが多く来てくれて
いい感じのイベントになったと思います。

今回はボサノヴァがテーマということで、
比較的有名な基本アーティストが多かった池谷さんのリストに
僕が珍しめのものをチョロチョロと挟んでいくという感じで、
終わってみるとなかなかバランスの取れた選曲になった気がします。

途中、お客さんから質問が飛び出したり、
知り合いのKさんによるボサノヴァ講義が入ったりして
終始おだやかな雰囲気の中で進んでいきました。
ただそれは僕ら進行役のせいじゃなくて、
会場となったブラジル・カフェ“Chega de Saudade”の
立地の素晴らしさ(逗子海岸からすぐ)と
最高に恵まれた気持ち良い天気、
そしてもちろんボサノヴァという音楽が持つ
心安らぐような魅力のせいだとつくづく思いました。

身重の奥さんを連れてきてた若い旦那さんが、
レコードというものを初めて見ると言って
珍しそうに覗き込みながら聴きいっていたのがとても印象的でした。
それだけでもこのイベントをやって良かったなと。

来てくれた皆さん、有難うございました。

さて、早速次回の予定が決まったようですので、
お知らせしておきます。

-----------------------------------------------------------------------------
音楽ワークショップ “Back to Analog Vol.2”
テーマ:UKオリジナル盤で聴くザ・ビートルズ
5/11(土)16:00〜
ゲスト:大畑良祐
Charge Free(1Drink Order)

Chega de Saudade シェガ・ジ・サウダーヂ
(神奈川県逗子市新宿1-5-5 TEL:080-9191-0038)
-----------------------------------------------------------------------------

UK盤コレクターの大畑良祐氏を迎えて、
ビートルズをUKオリジナル盤でガンガンかけるそうです。

UKオリジナル・モノ・シングル盤のガッツのあるサウンドは
CDの音に慣れてる人にはとても新鮮だと思うので、
ぜひ聴きにいらして下さい。

僕も(その頃には忙しくなりそうなのでまだ分からないのですが)
出来るだけ客として参加して
チャチャを入れようと思っています。


今日のBGM:「Desafinado」by Gary McFarland

↑今回、自分がかけた曲の中で一番反応があったアーティスト。

この「Desafinado」をかけた後で、
ゲイリー・マクファーランドのビートルズ・カヴァーが
面白いという話をしたら「ぜひ聴いてみたい」という声が上がったので
同じアルバム『Today』に入っている「Get Back」をかけたら、
この人特有の朴訥なスキャットに「カワイイ〜」と声が上がったり。



Gary McFarland.jpg


posted by Good Time Graphicker at 04:19| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。