2014年06月09日

Withnail and I

最近観た映画《Part.2》

『今日、キミに会えたら』

新宿シネマカリテで現在
「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション」
というイベントをやっていて、
その中から一番観たいと思ったのが本作だった。


Like Crazy.jpg


久々にこんなストレートな恋愛映画を観た。
センスのいい文科系アイテムもキワドいオタクキャラもゲイも出て来ない、
いたって普通の若い男と女が出会って恋愛するだけの話。
今時そんなストーリーで2時間持つのかって感じだけど、
そのシンプルな話を夢中で追いかけてる自分がいた。

ひと言で言っちゃうと
イギリス人の女性とアメリカ人男性の遠距離恋愛の話なのだが、
監督の(元妻との)実体験によるストーリーと、
主演の男女の即興による台詞や演技がとにかくリアルで、
作り手の衒いやあざとさが全く感じられない。
人を本気で好きになった時の楽しさや不安や切なさを
ただただ丁寧に、繊細に描いている。

観賞後の切なさったらなかった。
恋愛はつくづくタイミングが大事だなと思う。

2011年にサンダンス映画祭で審査員大賞を受賞した作品。
日本では未公開だったが、先月DVDが発売されたとか。
お薦めです。


『ウィズネイルと僕』


Withnail and I.jpg


ジョージ・ハリスンのハンドメイド・フィルムス制作のイギリス映画で、
ブルース・ロビンソン監督の自伝的作品。

1987年制作の映画だが、
日本では1991年に吉祥寺バウスシアターで上映されたのみで、
その縁から、先日閉館したバウスシアターのクロージング作品に選ばれた。
どうせなら(色々と思い出深い)バウスシアターで観たかったけど、
時間がどうしても合わず、後日シネマート六本木で鑑賞。

売れない貧乏役者2人(ウィズネイルと僕)の
何とも冴えない日々をコメディ・タッチで描いただけの内容ながら、
フィルムの端々から強烈に漂う英国臭にむせ返りながら観た。
寒そうな曇天のロンドンの街並(本編中一瞬たりとも晴れのシーンがない!)、
ツイード・コートのファッション、シェイクスピアの台詞、
牧歌的な丘陵地帯、ビートルズやジミヘンの音楽…。

時代背景は1969年。
アメリカが60年代の終焉を描いた映画は何本も観たような気がするが、
イギリスがあの華麗なスウィンギング・ロンドンの終末を描くと
こんなにもブラックな悲喜劇になるのかと驚いてしまう。

ポール・マクガン演じる「僕」が、
仕事を見つけ、髪を切り、ウィズネイルに別れを告げて
ボロアパートを出ていくラストシーン。
その先には堅実な70年代があり、彼は映画監督になって
後に『キリング・フィールド』の脚本を書き上げる。
気になったのは、残された飲んだくれのウィズネイルだ。
彼はその後どうなったのだろう?
(『真夜中のカーボーイ』のラッツォの最期が頭をよぎる)

プロデューサーがジョージ・ハリスン、
プロダクション・コンサルタントという肩書きでリンゴも参加、
ジョニー・デップが「完璧な映画」と言い、
ズーイー・デシャネルが「That's A Great Movie!」と賞賛した本作、
ようやく、ようやく観ることが出来た。

そして更なる驚きが…。
田舎紳士風のスコアが心地良いなと思っていたら、
本作の音楽をデヴィッド・ダンダスが担当していたのだ。
デヴィッド・ダンダスはブルース・ロビンソンと演劇学校の同期だったらしい。

強烈な英国臭の元がここにもあったのだ。


今日のBGM:「Jeans On」by David Dundas

↑映画とは関係ないけど、デヴィッド・ダンダス唯一のヒット曲
(1976年に全英3位、全米17位)で、すごく好きな曲。

↓珍しい日本盤シングルのキャッチ・コピーには
“イギリスの若き貴公子”とあるけど、
実際スコットランドの有名貴族ダンダス家の末裔らしい。


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posted by Good Time Graphicker at 19:59| 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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