「ワシントン ナショナル・ギャラリー展」を観てきた。
作品数がそんなに多くなかったし、
平日で混んでもいなかったので、サクサクと気持ちよく観ることができた。
構成もよく練られていて、
ただ印象派の人気作品をドバッと持ってきたという感じではなく、
印象派登場以前の下地となった作品や、
ポスト印象派以降の作品もフォローしていたので
一連の流れが理解できて勉強になった。
小さい頃から美術史の図鑑などで見慣れていた作品の本物が、
目の前にあることの感動。
特に印象派の作品は絵具の厚塗り、荒々しい筆触、点描など
独特の技法が多いので、
やはり原画には圧倒的な力強さと存在感がある。
初期の印象派は自然を描いたものが多いのだが、
あの光に満ちた眩しい世界は本当に素晴らしい。
青い空には必ず乳白色の雲が何個も浮かんでいて、
19世紀ヨーロッパの澄んだ空気の匂いや感触が
こちらにも伝わって来るようだ。
そういう意味でも今回一番感動したのは、
クロード・モネの「日傘の女性、モネ夫人と息子」。
あえて逆光で描くことによって満ち溢れる光。
草原に吹く風も感じられる。
近くで観てみたけど、想像してたよりも全然ちゃんと描いてない。
一瞬の印象をサササーッてキャンパスに焼き付けてる。
何となく学術的な意味でしか捉えていなかった
「印象派」という言葉の本質的な意味を、
初めて理解できたような気がした。
今日のBGM:「When I Paint My Masterpiece」by The Band

