2011年05月19日

Memories Of A Christmas Record

その昔、実家に1枚のクリスマス・レコードがあった。

確か10inchサイズで、
付属の絵本を見ながらレコードを聴いて楽しむという、
よくある子供向けのレコードだった。

そのレコードには
ある家族のクリスマスの物語が収められ、
その物語の合間に「もぞりとこぞりて」や「ジングル・ベル」といった曲が
オーケストラと聖歌隊のコーラスで収録されていた。

物語はよく覚えていないが、
クリスマスの日にお父さんの帰りを待ちわびた男の子が
いつの間にか眠ってしまって、
高いツリーを登って宇宙にまで行ってしまう夢を見るというような、
他愛もない話だったように思う。

男の子がツリーのてっぺんで途方に暮れていたら
お父さんが宇宙船で迎えに来てくれるのだが、
結局それはお父さんが会社からプレゼントを持って帰って来るという
現実のオチと繋がるんだったかな。

なぜかそのレコードがとても好きで、
幼稚園から小学校低学年くらいまで
クリスマスには毎年必ず聴いていたが、
当然、成長するとそんな物はどこかに無くなってしまう。
(たぶん親が捨てたのだろう)

大人になり
リサイクル・ショップや中古レコード屋に通うようになると、
子供用のレコードやソノシート、
アニメやテレビ番組の主題歌が置いてあるようなコーナーを見る時には、
いつからかそのクリスマスのレコードを探すようになった。

レコードのジャケットや絵本の絵柄、
どのレコード会社から出ていたのかなど(確かコロムビアだったような…)、
探索のきっかけとなる詳細はほとんど覚えていない。
(数年前にそれらしきレコードを見つけて買ってみたこともあったが、
内容は全く違ってガッカリした)

季節外れのこの時期に
なぜこんなことを書いているのかと言うと、
その家族のお父さん役の声優が児玉清だったからだ。

児玉さんのダンディでソフト、かつ真摯な語り口は、
どこかクリスマスという暖かく幸せなイメージと重なって、
今でも強烈な印象と共に心に深く刻まれている。

テレビなどで児玉さんの声を聴く度に、
何となく癒されて暖かい気持ちになったのは
あのクリスマスのレコードのせいに違いない。

児玉さんの声を永遠に聴けなくなった今、
どうしてもあのレコードを探し出さなければ、と
思い始めている。


今日のBGM:「ははうえさま」by 藤田淑子

↑同じ小学生の頃、やはり大好きだった「一休さん」EDテーマ。
この大名曲を書いた宇野誠一郎氏も先日、逝ってしまった。
昭和はどんどん遠くなる。


一休さん.jpg


posted by Good Time Graphicker at 04:54| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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