ノーマン・ロックウェルの企画展をやっている
との情報を頂いた。
ノーマン・ロックウェルは10代の頃から大好きな画家で、
今までに何回か展覧会も観に行ったし
画集も持っている。
写実的な画力はもちろん
デザイナーとしての構成力も素晴らしいし、
何よりも一番自分が好きな理由は
1枚の作品で完璧なストーリーを物語っていること。
映画の一場面を切り取ったように
絵の中にたくさんの情報が詰まっていて、
見る者のイマジネーションを刺激してくれる。
それもそのはず、
映画を撮るのと全く同じように
舞台設定とライティングを考え、
キャスティングを配慮しモデルをオーディションして
写真を何枚も撮ってから描き始めるという、
ものすごい労力を使って1枚の絵を描いていたのは有名な話だ。
そんな風にして
『The Saturday Evening Post』の表紙を47年間もの間、
毎週のように描き続けたわけだから
その根気とエネルギーたるや
ちょっと想像を絶する。
ところで
レコードのジャケット・アートには
ノーマン・ロックウェルにオマージュを捧げていたり、
彼の絵そのものを使っているものが結構ある。
例えば
↓これなどは『The Saturday Evening Post』のデザインを
まんま頂いちゃっている。ただし絵はロックウェルじゃない。
(よく見ると洗練さが無いよね)
↓この有名なサントラもロックウェルのパロディ。
画風はあえて違うものしているけど。
↓これも有名なパロディ・ジャケ。
このカーペンターズのクリスマス・アルバムが出たのは、
ちょうどロックウェルが亡くなった1978年だから
もしかしたら追悼の意味もあるのかも。
↓これは昔のロックウェルの作品をそのまま使ったジャケット。
左下にかなりデカデカとサインが入ってる。
しかしやっぱり
ロックとロックウェルが一番近づいた瞬間はこれ↓でしょう!
何たって本人の描き下ろしなのだ。
晩年のロックウェルは筆のタッチがかなり荒々しくなってくるが、
その画風がアルバムの内容にピッタリ。
↓そしてこれは
そのマイク・ブルームフィールドとアル・クーパーの2人と
ノーマン・ロックウェル。
1910年代(!)から
ロックが一番盛り上がっていた時代まで、
まさにアメリカという国を描き続けた作家だと言っていい。
時間が空いたら
府中まで行って彼の作品に再会して来ようと思う。
今日のBGM:「Dear Mr. Fantasy」by Mike Bloomfield & Al Kooper

