2009年09月25日

Psychedelic Syndrome

昨日は、湘南の音楽仲間の方々と、
金羊社のミュージックジャケットギャラリーを見に行った。

金羊社は音楽ファンにとっては紙ジャケなどでお馴染みの印刷会社。
大田区鵜の木にある本社では、LPやCDのお宝ジャケットを集めた
ミュージックジャケットギャラリーという常設展を開催している。

以前、音楽イベントで知り合ったコレクター、
植村和紀氏のコレクションの一部がその常設展で見られるということから、
前々から行きたかったのだ。

着いた早々、新しい社屋の中を色々と見学させて頂く。
3.2m×1.6mのサイズをわずか8分で印刷できる超大型インクジェット印刷機や、
次世代のフレキソ印刷などの紹介に、
デザイナーとして大いに興味を抱く。

肝心のミュージックジャケットギャラリーは、
現在サイケデリック・ジャケットをテーマに展開されており、
壁一面にカラフルなジャケットが並んでいて壮観。
ビートルズのお抱えデザイナー集団ザ・フールのレア盤や、
13thフロア・エレヴェイターズなどの有名盤、
更には聞いたこともないアーティストのアルバムまで、
植村氏のコレクションの幅の広さに改めて驚いた。

考えてみれば、
サイケデリック・ミュージックなんて
60年代中期から後半までのたった数年間のブームなのだ。
その間にこれだけのアルバム(もちろん実際は遥かに多い)が
一斉に世に出たのだ。
そんな60年代という時代が持っていたエネルギーに素直な感動を覚える。

今の時代は、
個人々々の好奇心や趣向性が分散して
一個の巨大なエネルギーの固まりにまで発展しない。
ネット文化などでこれだけ様々な情報が拡散すれば
それは無理なことなのかも知れないけれど、
個人的には少しつまんないなぁと思う。

未成熟で素朴な文化の方が、
荒々しい地殻変動のエネルギーが人々にダイレクトに伝達されやすいのかも、
なんて思ったりもした。

その後、展示場で落ち合った方々と一緒に近くの中華屋で食事。
広島に住む80歳の現役DJや、湘南に住むストーンズ・コレクターの方など、
各地域に住む音楽マニアの話で盛り上がる。

音楽関係の仕事をしているデザイナーとして、
色々と刺激を受けた一日だった。


今日のBGM:「Everything That Touches You」by The Association

↑この曲が収録されている『Birthday』も飾ってあった盤。
ソフト・ロックというジャンルにもサイケ・ジャケが多いことに気づいた。


posted by Good Time Graphicker at 06:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。