2013年10月28日

Talks & Plays Greatest Soul Music with B3 Organ

昨日は旧友に誘われて、
現在来日中のブッカー・T・ジョーンズの
トーク・イベントに行ってきた。

イベントの正式なタイトルは
「Talks & Plays Greatest Soul Music with B3 Organ」。
今週から始まるブルーノートでの来日公演に合わせて
プロモーションを兼ねてのイベントだったのだろう、
ブルーノートが経営するオシャレなカフェで
ハモンドB3を弾きながらのトーク・ライヴだった。

これまでの活動を振り返るトークの合間に、
「Green Onions」「Hip Hug-Her」「Time Is Tight」
オーティスの「(Sittin' On)The Dock Of The Bay」、
ビル・ウィザースの「Ain't No Sunshine When She's Gone」など
往年の名曲をハモンドで弾き聴かせてくれたのだが、
ファンキーかつ荘厳な雰囲気も漂うB3のサウンドと、
落ち着いて風格のあるヴォーカルが
とても気持ちいい空気を作りだしていた。


Booker T. Jones.jpg

↑「Time Is Tight」を気持ち良さそうに弾くブッカー・T。
肌とかツヤツヤしていてとても69歳には見えない!


メンフィスでのスティーヴ・クロッパーとの出会いや、
LA時代にクインシー・ジョーンズから教わったこと、
近所に住んでいたボブ・ディランにスタジオに誘われ
「Knockin' On Heavens Door」をセッションしたことや、
名曲「Jamaica Song」「Melting Pot」が生まれたいきさつなど、
ソウル・レジェンドらしい興味深いエピソードが連発だったが、
個人的に一番衝撃だった内容は
Booker T. & The MG'sの“MG”って
あのイギリスのスポーツカー・ブランドからとったものだったってことだ。
(それってすでに有名な話?)

スティーヴ・クロッパー、ルイス・スタインバーグ、アル・ジャクソンと
初めてスタックスのスタジオに集まってセッションした際、
さてバンド名をどうしようかと何気なくスタジオの外を見たら、
たまたま前の道路にMGが停まっていたから
MG'sって付けたんだって!

そしたら本家のMG社からクレームが来て、
あわてて「メンフィス・グループ」の略ということにしちゃったんだとか。
(てっきり最初からメンフィス・グループって意味かと思ってた)

ちなみに初めてブッカー・T & ザ・MG'sの音楽を聴いたのは
映画『アメリカン・グラフィティ』を観た中学生の時だった。
確かその「Green Onions」が使われた場面は
朝焼けのドラッグ・レースのクライマックス・シーンだったはずだが、
緊張感溢れるカーレース・シーンのバックに流れるのが
もともとスポーツ・カーの名前を持ったインスト・グループの曲だった
というのは実に理にかなっていたわけですなぁ。


今日のBGM:「Time Is Tight」by Booker T. & The MG's

↑『元春レディオ・ショー』でもお馴染みの
最強グルーヴィー・インスト。
今回のイベントでもこのイカしたフレーズを
(少々抑え気味に)プレイしてくれて最高に嬉しかった。


Time Is Tight.jpg


posted by Good Time Graphicker at 05:05| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月15日

Junior's Farm

先週末は「サウンド・キッチン」のイベントで静岡入り。

3連休の初日の、しかも最高に天気のいい土曜日に、
室内で地味に音楽を聴くイベントに
どれだけの人が集まってくれるか不安でしたが、
なんと去年の2倍のお客さんが来てくれたみたいです。
足を運んで下さった皆さん、有難うございました。

今回のお題はポール・マッカートニー。
企画担当のBrian. Wさんのアイデアで、
現在ポールが決行中の「Out There Tour」のセットリストの中から、
Wさん、僕、そして今回特別に参戦してもらった
ビートルズ&ポール・ファンの植木さんの3人で
それぞれ語りたい曲を選んでトークを展開しました。

一番年長のWさんは、リアルタイムのリスナーとして
ポールのソロやウイングスの当時の印象やエピソードを中心に、
植木さんにはポールの演奏者としての魅力について語って頂いて、
(自分はと言えば、曲を聴いていつもの玉虫色の感想を述べただけ…)
あっという間の楽しい2時間でした。

ギター弾きでもある植木さんは、
「Eight Days A Week」ではリッケン12弦ギターの特色を、
「All My Loving」ではポールのウォーキング・ベースの魅力を、
「Blackbird」ではポールのツー・フィンガーの独自性を、
時にはアコギを手にしながら詳細に語ってくれました。
(情けなくも未だに人差し指の使い方がよく分からない
「Blackbird」のストローク部分が間近に見られて参考になった!)

今回のツアーのセットリストに関しては
3分の2がビートルズ・ナンバーだと話題になってるけど、
個人的にはポールのソロやウイングスのレア曲をもっと
入れて欲しかった気がする。
(相変わらず『RAM』からの選曲はないし、
自分がリアルタイムだった80年代以降のソロ曲が
2、3曲なのも悲しい)

今回のイベントの最後の選曲で
「Golden Slumbers〜Carry That Weight〜The End」を
かけた時に植木さんが言い放った
「このメドレーでもいいんですよ。いいんですけどね、
ラストはやっぱり「Soily」にして欲しかった!」
という嘆きの言葉に(心の中で)激しく同意してしまった。

とかなんだかんだ言っても来日公演は楽しみ。
(日本での選曲は変わるかもしれないしね)
僕は東京ドーム最終日に行きます。
同じ日に行く人、一緒に盛り上がりましょう!


今日のBGM:「Junior's Farm」by Paul McCartney & Wings

↑今回のツアーの選曲で特に嬉しいのはこの曲。
最初に買ったウイングスのアルバムはベスト盤『Wings Greatest』で、
その中でも大好きだったナンバー。
(ポールのこういうちょいダサめの田舎ロックが
今一番カッコいいと思う)

今回のイベントのために調べたら、
このシングルってナッシュヴィル録音なんですね。
(B面の「Sally G.」はだからカントリーなのかな)
でも、イベントでWさんも言ってたけど、
ナッシュヴィル録音でもニューオリンズ録音でもラゴス録音でも
ポールの音楽の印象ってあまり変わらない。そこが好き。


Junior's Farm.jpg


posted by Good Time Graphicker at 06:09| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月10日

Getting Closer

直前になっちゃいましたが、告知をひとつ。

去年に引き続き、
今年もまた静岡の中古レコ屋「サウンド・キッチン」主催の
トーク・イベントに参加させて頂きます。


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音楽トーク・イベント:
来日直前特集!! ポール・マッカートニー “Getting Closer”
出演:Brian. W、植木一成、高瀬康一
日時:2013年10月12日(土)14:30 Start
入場料:無料
場所:すみや静岡本店3F おれんじホール
静岡県静岡市葵区呉服町1-6-9
(イベントに関するお問い合わせは054-274-2686まで)
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今回は“来日公演&新譜リリース直前”ということで
「語るなら今しかない!」
ポール・マッカートニーを特集します。

お馴染みBrian. Wさん、
それに本ブログにも「バカレコ」(現在は「音楽闇鍋」)という
メール・マガジン発行者として
何回も(こことかここ)登場している音楽仲間“レコバカ氏”こと
植木一成さんを交えて、3人でポールの魅力を語り尽くす2時間です。

植木さんは「サウンド・キッチン」のフリー・ペーパー
『ROCK54』での執筆者でもあり、
小学校の時に出会ったビートルズに人生を
変えられてしまったお一人。
マッカートニー・ミュージックに関しては、
上記のメルマガなどでいつも鋭く深い理解を示されていて
(特に楽器奏者の側面からの分析が秀逸!)感心しきりなのです。

今回のイベントでも
ビートルズ&ポールに対しての40年に渡る熱い想いを背景に、
色々な引き出しを開けまくって語ってくれることでしょう。

入場無料なので、
お近くの方はぜひお気軽にいらして下さい。

(スタッフさんがフライヤーを作ってくれました↓)

Paul Event Flyer.jpg


今日のBGM:「Getting Closer」by Wings

↑華々しい70年代のウイングスと、
80年代のソロ活動の狭間に埋もれてしまった感のあるアルバム
『Back To The Egg』からのシングル・カット。

『Back To The Egg』って(自分の中では)
大好きな「Baby's Request」が入ってるアルバム
という認識ぐらいだったけど、久々に聴き直したら
この「Getting Closer」とか「Arrow Through Me」とか「Spin It On」とか
カッコいい曲が結構入ってた。
(軽視してもいいポールのアルバムなんて無いのだ)


Getting Closer.jpg


posted by Good Time Graphicker at 18:43| 音楽 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする