来て頂いた皆さん、有難うございました。
大のニック・ロウ・ファンの高橋千賀さん、
同じくニック・ファンでペット・サウンズ店員の東尾沙紀さんの
女性お二人をゲストに招いての試みでしたが、
(石川さんの日記によると)主催者側のニックへの熱い思い入れは
届いたようでホッとしています。
個人的にはもっと話したいエピソードがたくさんあって
(例えば「Let Me Kiss Ya」にロッド・マッケンが出て来たり、
「All Men Are Liars」でリック・アストリーをけなしてたりする
面白い歌詞の話や、アルバム・タイトルに隠された言葉遊び、
ベーシストやプロデューサーとしての魅力などなど)、
どうでもいい自分の昔話(ジャケットの鼻毛の話とか)などせずに
それらにちょっとでも触れれば良かったとか、
いやいや自分は散々喋りすぎたので
もっとゲストお二人の“女性目線”のニックの魅力などを
うまく引き出せたりできたら良かったかなぁとか、
とにかく終わった後に後悔がどっと押し寄せてきました。
好きなアーティストの曲をバランスよく紹介しながら、
その歴史と魅力を上手に伝えるのって本当に難しい。
その中で千賀ちゃんのフィルモア・ハイプの詳細な説明や
L⇔Rと絡めた出会いのエピソード、
沙紀ちゃんの「Heart Of The City」(Live Version!!)や
リトル・ヴィレッジへの熱くて渋い思い入れなどが、
今回のイベントを一層奥深く、色鮮やかなものにしてくれたと
確信しています。
ゲストのお二方、本当にどうも有難う&お疲れ様でした。
今回のイベントで個人的に改めて気付いたことは、
ニック・ロウってつくづく“曲ありきの人”だなぁと。
「いい曲打率」がハンパなく高い!
「いい曲」ってメロディと詞がいいのは当然で、
アレンジと演奏が良くて、更に歌唱と録音も…ってなると
そうそう簡単には生み出せないと思うけど、
ニック・ロウは長い活動の中で結構な確率で生み出してる。
ブリンズレー時代、スティッフ〜Fビートのソロ絶頂期、
90年代以降のシブい時代と、サウンドの傾向は変わっても
いつの時代でも「いい曲」をたくさん届けてくれるのだ。
90年代初めにレイン(Rain)というバンドに
プロデュースを頼まれたニック・ロウは、
デモテープの何百という曲の中からたった2曲だけ
いい曲をめざとく見つけ出して、
その2曲だけならプロデュースをしてもいいよと応えたそうだ。
そんなエピソードからも分かる、
何がなんでも初めに「曲ありき」の頑固なポップ職人としての姿。
僕がニック・ロウの一番好きで
信頼してるところはそこなのだ、と痛感した一夜だった。
(そして終わった時にちょっと寂しくなった夜でもあった…)
今日のBGM:「You Stabbed Me In The Front」by Nick Lowe
↑こういう隠れた名曲も紹介したかったな…。
1990年リリースの『Party Of One』用にレコーディングされたが、
当時アナログには収録されなくて、
後にジャケ違いでCD再発になった時にボートラで発表されたナンバー。
(イベントの時にド忘れしてタイトルが出て来なかった…)
マージービート直系の甘い旋律がハートを直撃!